夜間開館の「大英博物館(British Museum)①」 − ロンドン旅行

大英博物館(British Museum)
ロンドン|大英博物館(British Museum)①

「大英博物館(British Museum)」は、1753年に世界初の公共国立博物館として誕生。
1759年に開館した世界最大級の博物館です。
著名な医師ハンス・スローンによる8万点のコレクションが基礎となり、死後一般公開を条件に国に委託されました。
今回は、2回訪問しましたが、1回目は金曜日の夜間開館(〜20:30)。

以下、見たい展示物と展示場所を予め確認して、ミュージアムショップでの買い物を含めて、約3時間程の滞在の様子です。

EU離脱前!? グローバル都市をゆったり歩くロンドン旅行シリーズ
今回は「大英博物館(British Museum)①」 です。

大英博物館(British Museum)② ※【展示場所】の番号は、大英博物館のフロアマップ(PDF)の番号を表示しています。



1.大英博物館の外観

大英博物館(British Museum)
大英博物館(British Museum)の外観
正面から入り、左側に進む(写真手前)と、簡易テントで作られた、手荷物検査の場所があります。

手荷物検査 手荷物検査は、大きい荷物だと丁寧なチェックがありますが、小さめの女性用のバックなどは、殆どチェックなしでした(2回行きましたが、バックの中を覗かれることもなかったです)。

大英博物館(British Museum)
大英博物館(British Museum)
1939年に第二次世界大戦が始まった時、コレクションは、カントリーハウスやロンドンの地下駅構内など様々な場所に避難場所が確保されていたのですが、建物は一部焼夷弾により火災が起こり、破壊されたそうです。



2.大英博物館(British Museum)の内部

2-1.ガラス屋根で覆われた中庭「グレート・コート(Great Court)」

グレート・コート(Great Court)
グレート・コート(Great Court)
2000年完成、ガラス屋根で覆われた中庭です。
中央は大英博物館の中でも、最も古い部分の一つである円形の閲覧室。
閲覧室では、カール・マルクスが約30年間毎日通い「資本論」を書いたそうです。
新設されたセント・パンクラスの大英図書館新館への図書館機能の移行によって、閲覧室を取り囲む書庫がなくなりました。


グレート・コート(Great Court)
グレート・コート(Great Court)
右に進むと、かつての「キングス・ライブラリー(The King's Library)」です。
現在は【展示場所】1となっています。


グレート・コート(Great Court)
グレート・コート(Great Court)
左に進むと、正面にロゼッタ・ストーンが待ち受ける「古代エジプト」の展示室があります。
今回はこちら側から行ってみました。



2-2.博物館内で混雑度が一番の「ロゼッタ・ストーン(The Rosetta Stone)」

ロゼッタ・ストーン(The Rosetta Stone)
ロゼッタ・ストーン(The Rosetta Stone)
「大英博物館(British Museum)」で、一番混雑していたのがここでした。

エジプト西デルタ地方
プトレマイオス朝 前196年
【展示場所】4


ロゼッタ・ストーン(The Rosetta Stone)
ロゼッタ・ストーン(The Rosetta Stone)
1799年にナポレオン軍に発見された「ロゼッタ・ストーン(The Rosetta Stone)」、
紀元前196年3月27日にメンフィスに招集された聖職者総会によって可決された法令が
ヒエログリフ(古代エジブト語の聖刻文字)とデモティック(古代エジブト語の民衆文字)そしてギリシア語の3つの文字で刻まれておりヒエログリフを理解する鍵となりました。
1801年に英国に引き渡されたそうです。


ロゼッタ・ストーン(The Rosetta Stone)
ロゼッタ・ストーン(The Rosetta Stone)
展示室1には、「ロゼッタ・ストーン(The Rosetta Stone)」のコピーがあり、触ることができます。


2-3.アメンホテプの像

Black statue of Amenhotep
Black statue of Amenhotep
アメンホテプの像。

【展示場所】4


2-4.The Goddess Hathor

The Goddess Hathor
The Goddess Hathor

【展示場所】4



2-5.ナポレオンの遠征隊が穴を開けたとされる「ラムセス2世の巨大座像の上半身」

ラムセス2世の巨大座像の上半身(Bust of Ramesses the Great)
ラムセス2世の巨大座像の上半身(Bust of Ramesses the Great)
コブラの王冠を載せ、ネメス(頭巾)飾りを身に着けています。

エジプト、テーベ
第19王朝 前1270年頃
【展示場所】4


ラムセス2世の巨大座像の上半身(Bust of Ramesses the Great)
ラムセス2世の巨大座像の上半身(Bust of Ramesses the Great)
胸像の右側にある穴は、18世紀末にナポレオンの遠征隊が、この像を持ち去ろうとして開けたものと言われれています(失敗に終わりました)。


ラムセス2世の巨大座像の上半身(Bust of Ramesses the Great)
ラムセス2世の巨大座像の上半身(Bust of Ramesses the Great)
後ろ側


2-6.石棺(Sarcophagas of Merymose)

石棺(Sarcophagas of Merymose)
石棺(Sarcophagas of Merymose)
アメンホテプ3世の下、クシュの総監だったMerymoseの石棺

【展示場所】4


石棺(Sarcophagas of Merymose)
石棺(Sarcophagas of Merymose)


2-7.ゲイヤー・アンダーソンの猫像(The secred representation of the goddess Bastet)

ゲイヤー・アンダーソンの猫像(The secred representation of the goddess Bastet)
ゲイヤー・アンダーソンの猫像(The secred representation of the goddess Bastet)
エジプトではネコは、バステト女神(豊穣の女神)の化身とされ、聖獣として崇められたそうです。

エジプト
前400年頃
【展示場所】4


ゲイヤー・アンダーソンの猫像(The secred representation of the goddess Bastet)
ゲイヤー・アンダーソンの猫像(The secred representation of the goddess Bastet)
古代エジプトでは、ネコ・ワニもミイラにされています。
後で見学しました。


2-8.タハルカ王を守るアメン神(Granite statue of Amun in the form of a ram protecting King Taharqa)

タハルカ王を守るアメン神(Granite statue of Amun in the form of a ram protecting King Taharqa)
タハルカ王を守るアメン神(Granite statue of Amun in the form of a ram protecting King Taharqa)
牡羊が前足を曲げて、可愛らしいです。

【展示場所】4


タハルカ王を守るアメン神(Granite statue of Amun in the form of a ram protecting King Taharqa)
タハルカ王を守るアメン神(Granite statue of Amun in the form of a ram protecting King Taharqa)
後ろ姿の尻尾まで。。


2-9.石棺

石棺
石棺

【展示場所】4


2-10.巨大スカラベ(Giant sculpture of a scarab beetle)

巨大スカラベ(Giant sculpture of a scarab beetle)
巨大スカラベ(Giant sculpture of a scarab beetle)
巨大なスカラベ(フンコロガシの一種)。

エジプト コンスタンティノープルで発見
前200年頃
【展示場所】4


巨大スカラベ(Giant sculpture of a scarab beetle)
巨大スカラベ(Giant sculpture of a scarab beetle)
エジプトでは、スカラベは生命の誕生や再生の象徴とされたそうです。



アメンホテプ3世像
アメンホテプ3世像

【展示場所】4


アメンホテプ3世の頭部と腕(Head and arm  Amenhotep III)
アメンホテプ3世の頭部と腕(Head and arm  Amenhotep III)
二重冠を付けた頭部。

エジプト テーベのムゥト神殿出土
第17王朝 前1390年頃
【展示場所】4


4体の黒色花崗岩のセクメント(Sakhmet)女神像
4体の黒色花崗岩のセクメント(Sakhmet)女神像
セクメント(Sakhmet)は、ライオンの姿をした女神。
頭上には日輪、片方の手には生命の象徴である「アンク」を持っています。

エジプト
テーベのムゥト神殿
前18王朝 前1400年頃
【展示場所】4


3体のセンウォスレト3世像
3体のセンウォスレト3世像
センウォスレト(前1878〜43年)の等身大の彫像。

エジプト
第12王朝 前1850年頃
【展示場所】4


2-11.プタハシェプセスの偽扉(Limestone false door of Ptahshepses)

プタハシェプセスの偽扉(Limestone false door of Ptahshepses)
プタハシェプセスの偽扉(Limestone false door of Ptahshepses)
扉の石板には、プタハシェプセスの伝記が刻まれています。

エジプト サッカーラ
第5王朝 前2400年頃
【展示場所】4


プタハシェプセスの偽扉(Limestone false door of Ptahshepses)
プタハシェプセスの偽扉(Limestone false door of Ptahshepses)
「偽扉(False doors)」は、エジプトのお墓や神殿に設置され、死者は、この「偽扉(False doors)」を通って死の世界からこの世に戻ることができると信じられていました。


2-12.エジプトの王名表(List of the kings of Egypt from the Temple of Ramesses II)

エジプトの王名表(List of the kings of Egypt from the Temple of Ramesses II)
エジプトの王名表(List of the kings of Egypt from the Temple of Ramesses II)
この王表は、本来3段にわたって記されていたもの。
ラムセスの前任者76名の王名が年代順に記されているそうです
※ツタンカーメン王など、記載から外されているものもあります。

ラムセス2世の神殿
第19王朝 前1270年頃
【展示場所】4


2-13.ライオンの巨大な彫像(Colossal statue of a lion)

ライオンの巨大な彫像(Colossal statue of a lion)
ライオンの巨大な彫像(Colossal statue of a lion)
アッシュールナツィルパル2世(Ashurnasirpal II)時代のもの。
古代メソポタミアの慣習では、宮殿の扉や、都市の門に一対のライオンを置いたそうです。
正面から見ると、前足を揃えて直立不動に見えますが

紀元前865〜860年
【展示場所】6


ライオンの巨大な彫像(Colossal statue of a lion)
ライオンの巨大な彫像(Colossal statue of a lion)
横から見ると4本足(全部で5本)があり、歩いている様にみえます。
この後、登場するアッシリアの守護獣神像(Assyrian gateway figures)①〜③も同じような足をしています。


ネクタネボ1世の石板(Screen slab of King NectaneboⅠ)
ネクタネボ1世の石板(Screen slab of King NectaneboⅠ)

【展示場所】4


Red granite lion of Amenhotep III
Red granite lion of Amenhotep III
赤花崗岩を使ったライオン像
こちらは一対になっています↓

【展示場所】4


Granodiorite seated statue of Amenhotep III
Granodiorite seated statue of Amenhotep III

【展示場所】4


2-14.シャルマネセル3世の黒いオベリスク(The Black Obelisk of Shalmaneser III)

シャルマネセル3世の黒いオベリスク(The Black Obelisk of Shalmaneser III)
シャルマネセル3世の黒いオベリスク(The Black Obelisk of Shalmaneser III)
シャルマネセル3世によってニムルドに建てられたオベリス。
現存する「最古のイスラエル人の姿」が描かれています。

アッシリア ニムルド出土
前825年
【展示場所】6


シャルマネセル3世の黒いオベリスク(The Black Obelisk of Shalmaneser III)
シャルマネセル3世の黒いオベリスク(The Black Obelisk of Shalmaneser III)
このオベリスクは1846年に発見され、アッシリアの楔形文字の解読の進展に重要な役割を果たしたそうです。
(下)オムリの息子エヒウが描かれた部分



3.足は5本!「アッシリアの守護獣神像」

3-1.アッシリアの守護獣神像(Assyrian gateway figures)①

アッシリアの守護獣神像(Assyrian gateway figures)①
アッシリアの守護獣神像(Assyrian gateway figures)①
人半獣の巨大な像は、建物を飾り、守護神の役割を果たしたそうです。
これらは大理石や石灰岩の1枚岩から作られています(切り出し→運搬→彫刻)。

【展示場所】6

大英博物館では、3ヶ所(①〜③で表示)でこのような像を見学しました。


アッシリアの守護獣神像(Assyrian gateway figures)①
アッシリアの守護獣神像(Assyrian gateway figures)①
正面から見ると、2本の足でただ立っているように見えますが、
真横から見ると4本の足があり(全部で5本足)歩いている様に見えます。


3-2.アッシリアの守護獣神像(Assyrian gateway figures)②

アッシリアの守護獣神像(Assyrian gateway figures)②
アッシリアの守護獣神像(Assyrian gateway figures)②
こちらは上の写真とは別のもの
見おろされているような、、、視線を感じます。

【展示場所】8


3-3.アッシリアの守護獣神像(Assyrian gateway figures)③

アッシリアの守護獣神像(Assyrian gateway figures)③
アッシリアの守護獣神像(Assyrian gateway figures)③
人面有翼雄牛と精霊の浮彫。

アッシリア ホルサバード出土
前710年頃
【展示場所】10c



3-4.門番がサボった?ゲームのマス目が刻まれた「アッシリアの守護獣神像」

アッシリアの守護獣神像(Assyrian gateway figures)③
アッシリアの守護獣神像(Assyrian gateway figures)
人面有翼雄牛の足元には、当時、門番がゲームに使用したと思われる、マス目の落書きがあります。


4.圧巻のレリーフ

この辺りはレリーフが圧巻です。

ニムルド
前865〜860年



4-1.王室の特権「アッシリアのライオン狩り」のレリーフ

アッシリアのライオン狩り(Assyrian Lion-hunts)
アッシリアのライオン狩り(Assyrian Lion-hunts)
王室の特権であったライオン狩りの様子を描いたレリーフ。
メソポタミアでは、王のライオン狩りが長く行われており、紀元12〜13世紀の十字軍により、王とライオンの関係は西ヨーロッパに広がり、王家の紋章にライオンが用いられるようになったそうです。

アッシリア ニネヴェ
北宮殿 前645年頃
【展示場所】10a


アッシリアのライオン狩り(Assyrian Lion-hunts)
アッシリアのライオン狩り(Assyrian Lion-hunts)
ニネヴェのアッシュール・バニパル王(前668〜627年)の北宮殿の部屋の壁にあったものです。


4-2.生き生きと描かれたライオンの彫刻

アッシリアのライオン狩り(Assyrian Lion-hunts)
アッシリアのライオン狩り(Assyrian Lion-hunts)
神格化された(表現様式が決まっている)王様の彫刻と比較し、自由に表現できるライオンの姿を、職人たちは生き生きと描いたとされています。


アッシリアのライオン狩り(Assyrian Lion-hunts)
アッシリアのライオン狩り(Assyrian Lion-hunts)
ここで描かれているメソポタミアライオンは、絶滅した種類とのこと。


5.彫刻

ここからは、彫刻がメインとなります。

【展示場所】23


5-1.入浴のヴィーナス(Marble statue of a naked Aphrodite crouching at her bath)

入浴のヴィーナス(Marble statue of a naked Aphrodite crouching at her bath)
入浴のヴィーナス(Marble statue of a naked Aphrodite crouching at her bath)
水浴姿を見られたアフロディーテがうずくまる姿。
古代ローマ時代に作られた、古代ギリシア時代の彫刻を模刻(ローマンコピー)したもの。

【展示場所】23


5-2.アポローン大理石立像

アポローン大理石立像
アポローン大理石立像
ヘレニスティック時代(前200〜150年頃)の作品を
ローマ時代(2世紀)に模刻(ローマンコピー)したもの。


5-3.アルテミス神殿の南西から出土した大理石の円柱(Marble column drum from the later Temple of Artemis at Ephesos)

アルテミス神殿の南西から出土した大理石の円柱(Marble column drum from the later Temple of Artemis at Ephesos)
アルテミス神殿の南西から出土した大理石の円柱(Marble column drum from the later Temple of Artemis at Ephesos)
エフェソスのアルテミス神殿は前356年に破壊され
その後再建された神殿にあった大理石の円柱です。
後に聖パウロがエフェソスの人々に説教をした場所らしいです。
この辺りから、彫刻が洋服を着ています。。

トルコ エフェソス
前325〜300年頃
【展示場所】22


5-4.デーメーテールの大理石像

デーメーテールの大理石像
デーメーテールの大理石像
豊穣の女神デーメーテールの石像。

トルコ クニドス
前350〜330年頃



6.世界七不思議のひとつ「マウソレウム(Mausoleum)」

マウソレウム(Mausoleum)
マウソレウム(Mausoleum)
マウソレウムは、前4世紀に現在の小アジアにあったカリアの王マウソロスのお墓。
現在は、地震等で原型をとどめておらず、世界七不思議のひとつとして挙げられます。


マウソレウム出土の巨大な彫像
マウソレウム出土の巨大な彫像
マウソレウムは、36本の列柱を配し
柱廊の上には24段のピラミッド、頂部には4頭立ての戦車が置かれていたそうです。
その他330体の彫像が置かれており、そのうちの2体がこちら。
このような巨大な彫像が立っていた建物は、どれほど大きかったのでしょうか。。

トルコ ハリカルナッソス
前4世紀半ば
【展示場所】21


マウソレウム出土の巨大な彫像(Fragments of colossal horses from the quadriga of the Mausoleum at Halikarnassos)
マウソレウム出土の巨大な彫像(Fragments of colossal horses from the quadriga of the Mausoleum at Halikarnassos)
こちらは、頂部にあった4頭立ての戦車を引く馬のうちの1頭の頭部
青銅製の馬具もついています。



7.イオニア式の墓廟「ネレイデス・モニュメント(The Nereid Mounment)」

ネレイデス・モニュメント(The Nereid Mounment)
ネレイデス・モニュメント(The Nereid Mounment)
正面に置かれた女性像に由来する「ネレイデス・モニュメント(The Nereid Mounment)」は、古代ギリシアの影響を受けたイオニア式の墓廟です。

リュキア(トルコ)
前390〜380年
【展示場所】17


ネレイデス・モニュメント(The Nereid Mounment)
ネレイデス・モニュメント(The Nereid Mounment)
破風の右端には犬がいます。


ネレイデス・モニュメント(The Nereid Mounment)
ネレイデス・モニュメント(The Nereid Mounment)



8.アテネのアクロポリスに建てられた「パルテノン神殿の彫刻」

パルテノン神殿の彫刻(The Sculptures of the Parthenon)
パルテノン神殿の彫刻(The Sculptures of the Parthenon)
パルテノン神殿は、アテネのアクロポリスに建てられた、市の守護女神アテナ・パルテノスを祭る神殿。

アテネ出土
大理石 前5世紀
【展示場所】18


パルテノン神殿の彫刻(The Sculptures of the Parthenon)
パルテノン神殿の彫刻(The Sculptures of the Parthenon)
こちらはパルテノン神殿の破風の部分の彫刻。
19世紀に、イギリスの外交官エルギン卿がイギリスに持ち帰り、大英博物館に展示(エルギン・マーブル)。
※これら彫刻は、本来は染色してあり、1930年に大英図書館職員が無断で行った作業によって大理石から色が剥ぎ取られたそうです。


パルテノン神殿の彫刻(The Sculptures of the Parthenon)
パルテノン神殿の彫刻(The Sculptures of the Parthenon)
アテネの誕生を表したもの


パルテノン神殿の彫刻(The Sculptures of the Parthenon)
パルテノン神殿の彫刻(The Sculptures of the Parthenon)
破風の彫刻にもかかわらず
後ろ側も、手を抜かず丁寧な造りです。


パルテノン神殿(Parthenon)南破風浮彫
パルテノン神殿(Parthenon)南破風浮彫
下半身が馬、上半身が人間のケンタウルスとラピタイ族の戦いの浮彫


パルテノン神殿(Parthenon)南破風浮彫


グレート・コート(Great Court)
グレート・コート(Great Court)
カフェがありますが
この後、【展示場所】24に直行しました。



9.「ホア・ハカナナイア」と呼ばれる石像彫刻

ホア・ハカナナイア(Hoa Hakananai'a)と呼ばれる石像彫刻
ホア・ハカナナイア(Hoa Hakananai'a)と呼ばれる石像彫刻
「ホア・ハカナナイア(Hoa Hakananai'a)」とは、イースター島の先住民の言語で「盗まれた友」という意味らしいです。
「ホア・ハカナナイア(Hoa Hakananai'a)」が持ち去られたことで、イースター島に直立した状態のモアイは存在しなくなったそうです。。

チリ イースター島
11〜17世紀
【展示場所】24


ホア・ハカナナイア(Hoa Hakananai'a)と呼ばれる石像彫刻
ホア・ハカナナイア(Hoa Hakananai'a)と呼ばれる石像彫刻
背中には、鳥などの彫刻があります。
イースター島の他のモアイには、同じような彫刻はないことから、この「ホア・ハカナナイア(Hoa Hakananai'a)」が特別な存在だったと思われます。


大英博物館(British Museum)
大英博物館(British Museum)

【展示場所】27


10.火の蛇シウコアトル

火の蛇シウコアトル
火の蛇シウコアトル
シウコアトル(Xiuhcoatl)は、稲妻を形どっています。
アステカ人は熱や火を、様々な姿にみなしていたそうです。

メキシコ 玄武岩
1300〜1521年
【展示場所】27


11.双頭の蛇(Double-headed serpent turquoise mosaic)

双頭の蛇(Double-headed serpent turquoise mosaic)
双頭の蛇(Double-headed serpent turquoise mosaic)
アステカ族にとって、青色の石は命の水や豊かさの源を象徴するもので、トルコ石は、儀式用の品々や儀礼服に用いられたそうです。

メキシコ(ミシュテカ・アステカ文明)
1400〜1521年
【展示場所】27


双頭の蛇(Double-headed serpent turquoise mosaic)
双頭の蛇(Double-headed serpent turquoise mosaic)
現在、トルコ石のモザイク作品として55点のみが知られており、そのうち9点がここ大英博物館にあるそうです。



12.男性の頭蓋骨をベースにつくられた「テスカトリポカのモザイクマスク」

テスカトリポカのモザイクマスク(Mosaic mask of Tezcatlipoca)
テスカトリポカのモザイクマスク(Mosaic mask of Tezcatlipoca)
テスカトリポカ(Tezcatlipoca)は、神々の中で最も大きな力を持つとされ、キリスト教の宣教師たちによって悪魔とされたそうです。
近づいて、よく見てみると。。。

1400年〜1521年頃に制作
【展示場所】27


テスカトリポカのモザイクマスク(Mosaic mask of Tezcatlipoca)
テスカトリポカのモザイクマスク(Mosaic mask of Tezcatlipoca)
このマスクは、30歳代とみられる男性の頭蓋骨と歯をベースとして、つくられています。
目は磨いた黄鉄鉱。


ケツァルコアトルのモザイクマスク(Mosaic mask of Quetzalcoatl)
ケツァルコアトルのモザイクマスク(Mosaic mask of Quetzalcoatl)
ケツァルコアトル(Quetzalcoatl)は、アステカ神話の文化神・農耕神。


Cast of palace doorway
Cast of palace doorway
ここから階段を登り、エジプトの世界へ向かいます。

紀元前470〜450年


Cast of palace doorway
Cast of palace doorway
一番上には、王座に座り笏と蓮の花をもつ「クセルクセス王(Xerxes)」がいます。


大英博物館(British Museum)
大英博物館(British Museum)
階段を登ると気分はエジプトになります。


大英博物館(British Museum)
大英博物館(British Museum)


【展示場所】65


Wooden coffin with the remains of a skeleton
Wooden coffin with the remains of a skeleton
女性の若い骨

【展示場所】64


名前のわからないテーベの女性神官の木棺とミイラ
名前のわからないテーベの女性神官の木棺とミイラ

エジプト テーベ出土
第21王朝 前1000年頃
【展示場所】63


ミイラ
ミイラ
見慣れる程、、、
たくさん(72体)のミイラや棺が展示されています。


ミイラ
ミイラ

【展示場所】63


ミイラ
ミイラ


死者の書(Books of the Dead)

死者の書(Books of the Dead)
死者の書(Books of the Dead)
パピルスに葬礼の呪文と挿絵が描かれている「死者の書」です。

【展示場所】62


死者の書(Books of the Dead)
死者の書(Books of the Dead)
大英博物館には200点以上の「死者の書」を所蔵しているそうですが、多くは断片であり、200章近くからなる「死者の書」は、全部が揃ったものはないそうです。



お土産にも最適!!古代エジプトの焼き物の「カバ」

Glazed composition hippopotamus
カバ(Glazed composition hippopotamus)
古代エジプトの焼き物「ファイアンス(faience)」で作られています。

同じような青いカバで、長年可愛がられている「メトロポリタン美術館(The Metropolitan Museum of Art)」の非公式マスコットは「ウィリアム(William)」と名付けられています。

前2055〜1650年頃
【展示場所】62

メトロポリタン美術館(The Metropolitan Museum of Art)

復元された墓穴に置かれた自然保存の男性遺体(Predynastic Egyptian man)
復元された墓穴に置かれた自然保存の男性遺体(Predynastic Egyptian man)
1900年に発見。
乾燥した砂が湿気を取り除き、遺体は腐敗しなかったそうで、全身を伸ばした状態の身長は、1.63m。

エジプト
前3400年頃
【展示場所】64


復元された墓穴に置かれた自然保存の男性遺体(Predynastic Egyptian man)
復元された墓穴に置かれた自然保存の男性遺体(Predynastic Egyptian man)
髪の毛が赤みをおびていることから「ジンジャー」とも呼ばれています。


Painted wooden model of a boat
Painted wooden model of a boat

【展示場所】63


Wooden figure of a ram
Wooden figure of a ram

【展示場所】63


Models of ritual objects in blue-glazed faience
Models of ritual objects in blue-glazed faience
青釉陶器。
青色が美しいです。

【展示場所】63


カノプス壺(Four painted wooden dummy Canopic jars)
カノプス壺(Four painted wooden dummy Canopic jars)
ホルスの4人の息子(4柱の小神)の頭部の形状をした、蓋を持つカノプス壷。
※第21王朝の時代はダミーとして空のまま置かれたそうです。

ミイラをつくる過程で、臓器は取り出し、防腐処理をした後、それぞれの「カノプス壷」に保存され、遺体に残したのは、人間存在の中心で知性を宿すと考えられていた心臓だけでした。

ケベフセヌエフ(はやぶさ)は腸を守る神
イムセティ(人間の姿)は肝臓を守る神
ハピ(ヒヒ)は肺を守る神
ドゥアムトエフ(山犬)は胃を守る神

【展示場所】63


キャップストーン(Capstone from the tomb of King Sekhemre)
キャップストーン(Capstone from the tomb of King Sekhemre)
古代エジプトのピラミッドの頂上部に置かれた石。

紀元前1600年頃
【展示場所】63



「猫のミイラ(Mummified cat)」

猫のミイラ(Mummified cat)
猫のミイラ(Mummified cat)
ミイラにされた猫の多くは、1歳未満。
X線検査により、猫の死因は自然死ではなく、首を折られたことによるものだとわかったそうです。

【展示場所】62


ワニのミイラ
ワニのミイラ

【展示場所】62


雄牛のミイラ(Mummified bull)
雄牛のミイラ(Mummified bull)
雄牛は神聖とされたそうです。

【展示場所】62


大英博物館(British Museum)
大英博物館(British Museum)
後日、平日の午前にも訪れたのですが、明るさは、昼間の方がよく、人の多さは、夜間の方が少なくて見学しやすかったです。

【展示場所】62



人物が正面を向いた珍しい壁画「ネブアメンの墓の壁画」

ネブアメンの墓の壁画 「家畜検査」
ネブアメンの墓の壁画 「家畜検査」(Nebamun’s cattle, fragment of a scene from the tomb-chapel of Nebamun)

エジプト テーベ
ネブアメンの墓出土
第18王朝 前1450年頃

【展示場所】61


ネブアメンの墓の壁画「饗宴に集う客」
ネブアメンの墓の壁画「饗宴に集う客」(A feast for Nebamun, the bottom half of a scene from the tomb-chapel of Nebamun)
古代エジプトのネブアメンの墓に描かれた宴会の様子


顔が正面を向いた珍しい壁画

ネブアメンの墓の壁画
ネブアメンの墓の壁画(A feast for Nebamun, the top half of a scene from the tomb-chapel of Nebamun)
エジプトの壁画は、人物の顔が殆ど横向きに描かれていますが、この壁画の2人だけは正面を向いており、珍しいものです。



ヨーロッパで最も美しい部屋のひとつ「旧キングス・ライブラリー」

旧キングス・ライブラリー(The King's Library)
旧キングス・ライブラリー(The King's Library) 【展示場所】1
現在は【展示場所】1となっています。
2003年に最も古い展示室を改修して、18世紀の啓蒙主義時代を振り返る展示になっています。
「ヨーロッパで最も美しい部屋のひとつ」と言われているのが納得できます。

【展示場所】1


円盤投げ
円盤投げ
前5世紀のギリシアのブロンズ像をローマで復刻したもの(ローマンコピー)。
イタリアのラティウム(ラツィオ)地方のハドリアヌス帝の別荘で発見。

【展示場所】1


ピラネージの壺
ピラネージの壺
こちらは、元々この形の壺だと思っていたのですが、、、
多数の古典時代の破片を継ぎ合わせ、さらに細工も加えて18世紀に作り上げられたものだそうです。

ローマ
2世紀及び18世紀
【展示場所】1


セクメント(Sakhmet)女神像
セクメント(Sakhmet)女神像
ライオンの姿をした女神。

紀元前1370年
【展示場所】1



実際に触れることができる「ロゼッタ・ストーン」の複製

ロゼッタ・ストーン(The Rosetta Stone)の複製
ロゼッタ・ストーン(The Rosetta Stone)の複製
こちらは複製なので、好きなだけ触ることができます。

【展示場所】1



大英博物館|ミュージアムショップ

グレート・コート(Great Court)
グレート・コート(Great Court)
この後、ミュージアムショップに立ち寄り。


大英博物館(British Museum)
大英博物館(British Museum)
色々買いました。
可愛らしい「カバ」の置物。
スフィンクスのアヒルは、下の部分に蓋があり「リップクリーム」が入っています。
古代エジプト文字(ヒエログリフ)で書かれた「ピーターラビット(THE TALE OF PETER RABBIT)」の絵本は、注記のところに「古代エジプト時代には、カトンテール(Cotton-tail)はなかったので、リネンテール(Linen-tail)に置き換えています」など記載があり、かなり真面目に翻訳されているようです。


大英博物館(British Museum)
大英博物館(British Museum)
気がつくと
外はこんなに暗くなっていました。


公衆電話
公衆電話(Red telephone box)
「大英博物館(British Museum)」の正面入口前には、赤い電話ボックスが2つ並んでいました。
「ジョージ・ギルバート・スコット(Sir Giles Gilbert Scott)」の設計です。

この後「金曜日は魚の日」ということで、フィッシュアンドチップスを食べるために「ギグズ・フイッシュ&チップス(Gigs Fish & Chips)」に行きました。


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2016年9月


大英博物館(British Museum)
営業時間:10:30〜17:30
※金曜日 10:30〜20:30
Web:http://www.britishmuseum.org/
Facebook:こちら
メモ:入館料は無料


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